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2010年5月28日金曜日

第6回口頭弁論の報告

第6回口頭弁論 ==
5月27日(木)午前10時より第6回口頭弁論が東京地裁606号法廷で
行われました。
傍聴席は満員で、10人程の人が入れませんでした。この春から土肥先生が
講義をしている大学の学生も傍聴に来てくれました。
 
 当日の審理  
 ・原告(土肥側)準備書面3の提出
 ・尾木直樹法政大学教授の鑑定意見書の提出
 ・田口弁護士より「準備書面3」についての説明
 ・都側の準備書面の提出(事実関係および前回提出の西原教授鑑定意見書に対する反論)          
 
 
  次回口頭弁論は>6月28日(月)午前10時半~
     527
号法廷。
                 (法廷が変ります)



 (注:尾木直樹教授「鑑定意見書」は近日アップの予定)



   
報告集会(於弁護士会館5階)==

1.吉峯弁護士の報告と解説
 「提訴よりほぼ1年経過した。鑑定意見書を書いてくれた専門家や、皆さんはじめ多数の方の支援に
感謝したい。
  5月13日に教育関連裁判で画期的な判決があった。良心を貫く先生に管理職が不当な業績評価を
  付けることで圧力をかけるという基本的な構図は、土肥先生の裁判と同じだ。
  きちんとした主張を積み上げていけば、裁判所も公平な判断をしてくれるという好事例となり、
  勇気づけられた。
  今回は尾木先生の鑑定意見書にもとづき、準備書面を作成した。
  尾木教授の現場教員としての経験や研究活動を通じて得た、教育の臨床的知見により、教育の本質と
  教育行政のあり方を定義した貴重な鑑定書である。浪本先生の鑑定意見書も次回提出の予定。」


2.木ノ切弁護士の解説 

 都側も準備書面を出して来た。内容は
 1.事実関係の詳細 2.(前回提出の)西原鑑定意見書への反論 である。
 都側の主張は「職員会議」の位置づけに力点があり、両者の食い違いを明らかにすることで
 討論の良い機会になるだろう。

3.高橋弁護士の解説

 大嶽裁判(教員の業績評価裁判)の説明。
 
4.土肥元校長の話

 大嶽先生の裁判ではいい判決が出てよかった。鑑定意見書を3人の先生が書いて下さり感謝する。
 そして陳述書は現在までに66通も寄せてくれて、大変うれしかった。
 今心配なのは若い人たちが何も言わないこと。自分は今大学で教えているが、教育実践から理論を
 組み立てた。教育はまず生徒を信ずること。それが教育の原点で、陳述書にもその例の一件が書いてあり
 泣けた。
 しかし都教委の反論の書面を読むと気持ちが暗くなる。なぜ毎回ウソを書いてくるか。
 これがまかり通ったら 日本はどうなるか。




   
質疑応答(抜粋)
Q1:もの言わない教員がふえた発端は、校長会の解散が
 きっかけか。現場の声を伝えた校長がつるし上げにあったという話を聞いた。

土肥:
校長会とは、地区毎に校長会(任意団体)主催で開かれた会議で、そこに指導主事を呼び、校長も自由に意
見を出し、指導主事に様々な要望を出していた。ある都立高校の問題をきっかけに校長会主催の会議は中止。
都教委主催の校長連絡協議会になった。そこは完全なトップダウンだ。つるし上げではなく都教委からの圧力。


Q2:被処分者の会の原告だが、鑑定意見書には「一度も違法・違反行為をしたことがない(土肥)氏を採用しないということは、都教委による氏への一種の「いじめ」行為であり~~到底容認できるものではない。」とある。
私たちは都教委から非違行為を再三行ったとされているので、このように書かれると、私たちの処分は当然だとなるわけであり、つらいものがある。

吉峯:
当方でも同様の訴訟を手がけてきた。日の丸君が代裁判では、不当に非違行為と決め付けられて処分される基本構造自体が問題である。ハードルが高いが頑張ってほしい。
土肥元校長の裁判では日の丸君が代裁判とは立場が違うが、土肥裁判で勝つことが教育裁判全般の突破口となるのでぜひ勝たなくてはならない。

各裁判の当事者の立場からすれば、教育権の所在(国家にあるのか、国民や教育者にあるのか)については、見解の相違があり、学者の中でも意見が分かれている。公開討論などでじっくり論議すべき論点だろう。
しかしいずれの立場からみても、やはり都教委のやり方はおかしい。
                                  以上
                    (撮影:平田泉氏)

2010年5月10日月曜日

講演日記(14) - @多摩市

>2010年5月3日(日)憲法記念日 東京都多摩市
場所: 多摩市関戸公民館 ヴィータホール 
時間: 午後2時30分から午後4時30分まで


 今回、私の大好きな日本国憲法の記念日に多摩市で講演することが出来、とても嬉しく思いました。私の信条は「基本的人権の尊重と平和主義」であり、それはまさしく日本国憲法の精神そのものなのです。特に憲法第9条の平和主義は、日本が誇れる人類最高の文化であり、この平和を世界に広めることが日本の使命だと思っています。三鷹高校では、全校集会の時には必ず「基本的人権の尊重と平和主義」に関する話をしていたので、ほとんどの生徒は私の信条を知っていると思います。

 今回の集会は「音楽と講演のつどい」であり、私の講演の前にオーボエ奏者の川本真理さんの演奏がありました。正直言って、オーボエ演奏が終わったら観客がいなくなるのではないかと思い少し心配していました。驚いたことに川本さんは都立駒場高校の出身、とても親近感を持つことが出来ました。何故かというと、私は同じ2学区(学区制の頃)の新宿高校の出身で、駒場高校と新宿高校は必ず同じ日に学園祭をやって交流し、中学の友達も多くいたからです。しかもほぼ同じ年代を過ごし、平和に対する熱い思いを感じることが出来ました。 オーボエ演奏が終わっても、幸いなことに帰られる人がなくホッとしました。(笑い)

 今回の皆さんは平和への願いを強く持っておられ、学校に言論の自由がなくなると、平和そのものが危なくなるという私の主張を、うなずきながら熱心に聞いてくださいました。
 
 私事ですが、今回の講演は私にとっても忘れられない講演になりました。実は講演会の数日前に、新宿高校で3年間担任であった恩師の佐藤喜一先生から「聖蹟桜ヶ丘駅は自宅から歩いて15分位なので、講演聞きに行くよ」と電話がありました。佐藤先生は国語の先生でしたが、私は理系で国語が大の苦手、特に古典は全然ダメで、佐藤先生にコテンパンにやられました。(わかるかな?このダジャレ)
 
 その佐藤先生から講演後お手紙をいただきました。『昨日はご苦労様! 話、良かったよ。学者らしくないのでいい。自分の体験を情熱的に語る、それがいい。俺は文句なくオールAをつけます。』新宿高校卒業後40数年にして、国語の佐藤先生からからようやく及第点がもらえました。私は佐藤先生の評価を信じたいと思います。(とにかく都教委はオールCなのですから)


参加者の感想

◎ 土肥さんの話に涙が流れて仕方がなかった。本当の感動をもらいました。
◎ とてもよかった。「戦争の準備は教育から」と実体験した80歳まじかの人間ですから今回の企画に感謝します。
◎ オーボエ&ピアノの演奏良かったです。土肥さんのDVD・講演ごちそうさまでした。教育と言論の自由と平和のために学校にも言論の自由必要ですね。
◎ 教員が土肥先生みたいな方ばかりだったら 子ども達は本当に幸せだと思いますが・・・。勇気と正義感ある先生に直接お会いできて感激です。すばらしい一日でした。
◎ 土肥先生の話 はじめて聞きましたが、都の教育現場での実態がよくわかって本当によかった。
◎ 昭和を生きた人間として、教育の自由がいかに大切かということは身にしみて分かっている筈ですが、現実に教育の現場がどうなっているのか積極的に知る努力をしないと、簡単に逆戻りする危険があることを強く感じました。