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2010年2月13日土曜日

講演日記@桐朋学園

2010年1月23日(土) 東京都国立市
場所: 桐朋学園 (桐朋中学校・高等学校)
時間: 午後2時から午後4時まで

 今回は国立市にある桐朋学園(桐朋学園小学校・中学校・高等学校)の
先生方に招かれて講演を行いました。(組合の研修会)
 
 最初の講演依頼のメールが来た時、私は今でもこのような民主的な学校が
あるのかと驚いたのです。何を驚いたかというと、校長は教職員の選挙で
選ぶということでした。まさに私の理想としている学校だったのです。
 本来教育は意見の相違はあっても、校長、教職員が一体となって教育活動
をすることにより最大の教育効果が発揮できると思っていたからです。
 
 今の都立高校の実態はそれとは大きく違うが故に、講演をするとともに、
桐朋学園の様子も知りたいという思いもありました。

 やはり違っていました。講演の最初の方で、校長先生が講演会に参加して
いることがわかったのです。しかも参加していても全然違和感はなく、
まるで都立高校とは違いました。
 桐朋学園の先生方にとって、今の都立高校の実態は信じられない話ばかり
だったようです。講演の途中でしばしば桐朋学園のことを聞くと、まるで
都立高校とは違い、職員会議では当然自由に発言し、民主的に運営されて
いるようで、羨ましい限りでした。
 
 私の講演が終わった後、皆さんとフリートーキングをした時、ほとんどの
人が「東京都の実態を初めて知って驚いた。職員会議で自由に発言することは
あたりまえだと思っていた。」と語っていました。私は「そのような民主的な
学校運営を絶対続けてほしい。教育の主体である生徒のために汗をかいてほしい。」
と発言し、最後に「優秀な人材がいる桐朋学園だからこそ他者、特に社会的弱者に
対する配慮が出来る社会的リーダーを育ててほしい。」とお願いして講演会を
終わりました。
 その後の有志による反省会でも教育問題で大いに盛り上がり、終わったのは何と
午後9時半!帰宅したのは午後11時でした。本当に楽しい講演会&反省会でした。
桐朋学園の皆さんありがとうございました。





参加者の感想
◎人事権を盾に行われる実質上の言論統制。「業績評価」があるために拘束される自由な発言。都から派遣される役人による無言の圧力。実際にそれを体験した土肥先生の口から紡ぎだされる言葉の数々はとてもリアルで、平穏無事に暮らす自分にとってはショッキングなものでした。それでいて、土肥先生はそんなシリアスな事件をとても面白おかしく語って下さいました。それは、都教育委員会の弁明があまりにも不体裁で、公の場でこれらの実態の是非を問えば、どちらが正しいかなどは明白だからだと思います。

◎たった一人で都の教育委員会に異議を唱えた人、とはどんな人なのか(失礼ですが)と思って出席しました。が、お話を伺って、ほんとうに信念のある方で、子ども達のことを思っている先生なのだ、ということがよくわかりました。トップダウンではない桐朋民主主義をもう一度見直して、みんながそれぞれの責任を果たし、子どもたちにとってもよい学校であるようにと思いました。

◎公立高校でのヒエラルキー、権力構造と、その中での業績評価をおそれて、余分なことはせず、自分の仕事だけをたんたんとこなすだけの教員が多くなっている、という話にも愕然とした。その一方で、「組合員が生徒のために汗をかかなくなった」という話もあった。何よりも、「生徒のため」に、「言論の自由」と「平和主義」を実践する土肥先生だからこそ、その言葉に力がある。遠く及ばない自らのあり方を考えさせられた。残された桐朋での時間、少しでも今日の経験を生かせるようにしたい。

◎登校してくる生徒達に、名前を覚えたいというお気持ちから、毎朝声をかけていらしたそうですが、朝から声をかけてほしくない生徒もいるだろうとわかっていらっしゃる上でなさっているところが素敵だなあと思いました。生徒達に、自分の考えを言いなさいと伝えてきたことを、保身のために裏切らないという姿勢、そして、反論や批判も受け止めた上で、少数派に怯まず、評価におびえないという姿勢は、人間として誠実な生き方であり、それを示すことは何よりの教育だと思います。土肥さんの生き方に共感するのは簡単なことですが、では、自分は何をしていくのか、自分自身の課題をいただく機会でした。

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