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2011年8月13日土曜日

講演日記(23) - @広島市

2011年7月30日(土) 広島市
場所: RCC文化センター  

 私は今まで不思議なことに広島の原爆ドームと資料館には一度も言ったことがありませんでした。何回も修学旅行に引率していますが、広島修学旅行の引率は一度もなかったのです。昨年(2010年)8月に講演の依頼を受けた時、この機会に原爆ドームに是非行ってみようと思いました。
 
 そして3月11日に東日本大震災が発生し福島原子力発電所があのような事態になりました。私は政治経済の教員として、「原爆と原発は同じで常に放射能の危険を伴う」と生徒に教えてきました。「原発は絶対安全」と説明して原発を推進してきた人たちに対し、「それは嘘だ、絶対に安全ということはない。消費するのは東京都民なのだから、絶対安全というなら東京都心に原発を建設すればいいじゃないか。」と思っていました。東京の都心に原発を建設しないのは「原発が危険である」という証拠なのです。「原発は絶対安全だ」と言っていた人達には被災地に行って土下座して謝罪してもらい、全ての財産を復興のために投げ出し、被災者と同じ生活をしてもらいたいと思います。安穏とした生活をしていたら許せません。
 
講演会には会場一杯になるほどの参加者があり、皆さん真剣に聞いてもらいました。
そして嬉しかったのは参加者の中に、三鷹高校で一緒に働いていたO先生が参加して下さったことでした。(2009年3月に私と一緒に退職され、故郷の広島市に帰っておられました)O先生は現職中から私を支援して下さり、裁判においても証人として陳述書を書いて下さったのです。
午後の分科会の「職場の民主化」に出席してわかったことですが、広島の現状は管理が強化され、校長は全ての事で教委にお伺いを立て、校長の恣意的で独裁的な学校運営が広がり、職員会議さえ持てない状況の学校も多くなっているとのことでした。だからこそ「言論の自由」に対して、とても関心があり真剣に聞いて下さったのだと思います。私は「教員の言論の自由」がなくなれば、「生徒の言論の自由」もなくなり、それは生徒のためにならないと思っています。そのことは戦前の日本の教育が証明しています。全国のほとんどの学校が「生徒の主体性を育てる」、「生徒の自主性を育てる」を教育目標にしています。生徒の言論の自由がなくなることは、生徒の主体性、自主性を育てることを不可能にするのです。だからこそ東京の状況を変えたいと思い裁判に訴えたのです。しかし全国で講演をして、教育委員会による学校の管理強化は東京だけでなく、全国に広がっている状況であることが分かりました。教育委員会の独裁(校長は教委の言いなりですから)を防ぐためにも、私の裁判を勝利しなければならないとますますファイトが湧いてきました。広島の皆さん、楽しく講演させていただきありがとうございました。今後とも私の裁判の応援よろしくお願いします。
 
翌日はO先生の案内で、宮島と原爆ドームに行ってきました。原爆ドーム、原爆資料館を見て再度戦争を起こしてはならないと決意し、ユネスコ憲章にある「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦を築かなければならない」の言葉を思い出しました。平和は人類最高の文化であり、人の心の中に平和の砦を育てるのが教育なのです。


◎参加者の感想

● 講師の先生の話はわかりやすく、大変元気が出ました。何らかのかたちで、参加できなかった分会員にも伝えたいと思います。
● とっても元気が出るお話でした。ただ、今後どう取り組んでいくかは、やはりしんどいことだなと感じています。
● こんな校長さんもおられるんですね。一緒に働いてみたかった。とてもよかったです。もっとみんなにきいてもらいたいと思いました。
● 土肥校長のエネルギッシュな姿に元気をもらえました。
● 非常に元気づけられる講演内容でした。一人から始まる勇気を学ぶことが出来た。
● 講演もよかったです。
● 腹の底から笑わせてもらいました。
● 講演はとても勉強になりました。元気が出ました。
● 講演は講師がエネルギッシュなこともあり、広島が受けてきた攻撃と現状と考え合わせ、とってもよかったです。
● 涙が出ました。教師として「生徒が宝」を最後まで通して定年が迎えられるのだろうか、と不安な気持ちに感動の風が吹きました。闘いのために仲間が必要です。私も人とつながりながら頑張っていきたいと強く感じました。
● まずは、「こんな校長もいるのか!」というのが、まず1番強く残った印象です。子どもや現場の教員に向き合う校長がいたんだということが、感動です。今まで出会った校長にそんな人はいなかったし、こんな人間性の人が校長、いえ暴君として君臨しているのかと怒りとあきらめが大きくなっていたので。私たちは組合として組織で闘っているけど、土肥さんは一人(支える人たちはたくさんいるけれど)で巨大な権力と闘っている!忘れかけていた強い思いをゆさぶられた講演でした。ありがとうございました。
● 広島県の職員会議に関する記述から「民主的」ということばが消された時の腹立たしさ・怒り・煮えくりかえるような思いを思い出しました。怒りとともに日々を過ごしていると、怒りに身を焼かれて自分の身が危ういと、怒りを静めました。「私は県教委のために教育活動をしているのではない。県教委の指示とは別のところで自分の教育活動をするのだ」と考えることによって怒りを静めましたが、いつしか怒りを忘れて、楽に生きていたんだと思いました。怒るべきことを忘れてはいけないと気持ちをあらたにしました。
● 元校長を呼んだことの説明が十分でなかった。「来る」のは相手の事情、「呼ぶ」理由は「門長さんに聞いた」ということと、広島の校長なら話せない、というくらいで説明になってないのではないかと思った。案内でもそう思ってが、実際に聞いても、じゃあ教職員はどうだったの?という?が残ったし、その人たちの話こそ聞くべきではないかと思った。
● 気分がスッキリした。自分も意見をきちんと言おう!!考えることのできる生徒になるよう何ができるか考えようと思う。月曜日から元気を出して学校に行けると思いました。

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